♩街のどこかに 寂しがりやが一人
今にも泣きそうに ギターを弾いている
昔の流行り唄と人は言いそうだが、こはるより何倍も生きているオトンにとっては、まだ記憶に新しい歌なのだ ^ ^
「鳥に寂しいという感情はあるのか」
こはると暮らす以前は、そんなもんあるわけないでしょ、と吐き捨てるように言ったと思う。
今となれば、とんでもない認識違いに気づかず、こはるの何倍も生きてきたことが恥ずかしい。あの日に戻って、インコの神様に謝りたい。
およそ脳を持って活動する生物には、その脳に沿った心があるのではないかと研究者も言っている。
こはるを見ていても、オカンと遊んではしゃいでいる時は楽しそうな表情だし、怒ったら噛むし、大好きなミカンを剥いてもらって食べる時もゴキゲンそのものだ。
〝心〟の存在を強く感じるのは、家の中にみんなでいる時に、オカンがトイレとかお風呂に入るためにいなくなった時。「オカンはどこに行った?」と騒ぐ、探し回る、見つからないとオトンを噛む、鳴く、、、。
寂しがり屋なのは分かったけど、オトンに八つ当たりするのだけはヤメてね。オトンにだって感情も感覚もあるんだから。
/ Naoking