どうしても言いたくて、クチバシの先がムズムズしていることがあるんだ。インコにだってそんな時があるのだよ。
ちょっと前に、1丁目の先にある〝沼のある公園〟に行ったじゃん。子ガモちゃん達に会った時の、その前に行った時のことなんだけどね。
オカンとオトンを連れて。天気が良かったからさ。ルンルン気分で水面を眺めていたワケよ。
ボク達がここの公園で座る時は、いつも釣りができる大きなデッキにシートを広げて、のんびり水面を眺めたり、鳥の声を聞いたり、その鳥さんに返事をしたりして過ごすんだ。
そんな中、驚愕の出来事が起きたんだ。今でも信じられない、あのこと。思い出すだけでもクチバシの付け根くらいがひきつって、軽いめまいと共にヨダレが3滴くらい、こぼれてしまいそうな感じがする。
その瞬間は突然に訪れた。
オカンが。なんと、オカンが。
水に浮かんで、ボク達からちょっと離れてこちらの様子を伺っていたカモのカップルに向かって。
近くにいた釣人にも聞こえるような声で。
言ったんだ。
『カモーん!』
穏やかな暖かい日差しがふり注ぐ、本当に穏やかな休日の午後が、一瞬にして、こんなにも凍てつくなんて。
オトンのおやぢギャグで慣れていたつもりだったけど、まさかオカンからそんなパンチがくりだされるとは思ってもみなかった。
一瞬の脳シントウと悪寒(オカンだけに)の後、すぐに意識は回復できたけど、いや、びっくりした。
やっぱりこのことは日記に書かないでおいたほうがいいかな。日記だから書いておいた方がいいのかな。まあ後で考えよう。
/ koharunrun♪