日ごと気温も上がり、まさにあらゆる生命が天地に満ちはじめ、万物の成長著しい時期。郊外を歩けば田んぼには苗が植えられ、草木の緑色も濃さを増してきた。
23番目 / 72候 は「べにはなさく」。 オトンとオカンは毎年、山形の本場でイベントに参加しながら満開の紅花の花束を頂いてきて、ドライフラワーの束に足し増しをしている。
日本では万葉集に詠われた「末摘花」という呼び名でも知られる。咲き始めた橙色の花は、日がたつにつれて赤い紅に変わる。
乾燥させた紅花を何度も水に晒すことでより鮮やかな紅色が生み出されるのだそうだ。
花びらから作られた口紅は都の女性たちの唇を艶やかに染めてきた。
インコの種類も色々で、その色合いも様々であるが、こはるのオデコの紅色も、きっと何を惹きつけるための工夫なのだろう。
水浴び後の紅色は一段と鮮やかで、ワイルドだ。
オカメさんの場合はおでこでなく、ほっぺに着色が。
赤は光の波長が長く、もっとも人の目に届きやすい色だそうだ(諸説あり)。信号機でもっとも注意すべき「止まれ」が赤色なのも、消防車や消火器に赤色が採用されているのも誘目性が高いためという。人に見逃されてはならない「停止・禁止・危険」などを示す物には、赤色がよく使われている。
ということは、この方々はオデコが危険!とか、ほっぺに注意!!とかの意味があるんだろうか。
口紅の官能的な赤色に魅惑されるオトンは、インコの紅にも惹かれ、まだまだ探求は続く。
なかなか誰も真実は教えてクレナイ。
/ Naoking