僕は現状維持に留まるか、思いきって新たな挑戦にチャレンジしようか迷った。
インコとして生きていく上で大事な決断だ。
去年の今頃も、このチャレンジをしようとしたことはあるけれど、その時はあまり気が乗らなかった。
オカンは朝忙しいから、迷っている時間は無い。決めるなら今だ。
最終決断の時が迫って来た。
食後のデザートはリンゴに限る。最近はリンゴ以外の選択肢はなかったし、それで十分満足している。飽きているわけでもないし、このまま毎日リンゴで何の問題もない。
しかし、今朝オカンの手に一粒のサクランボが握られていたことで、その現状維持の安定的気配が崩れたのだ。
このままリンゴだけを食べ続ければ、オカンはきっとサクランボには興味がないんだ、と決め付けて、明日から二度と出してくれることは無いだろう。それはもったいない。この時期にしか食べれない味覚にチャレンジせずしてインコに明るい未来は訪れないだろう。
いかにも美味しそうな旬のサクランボ。春の柔らかな日差しをたっぷり詰め込んだような艶やかな赤さは僕のオデコには勝てないまでも、とっても魅力的だ。
しかし正直なところ、サクランボってのは、どうやって食べたらいいのかよく分からない。前に食べたことがあるかも知れないけれど、味も良く覚えていない。オトンのように口に含んでから種をペッと出すにしてはどうにも実が大きすぎる。
考えたのは、鳥が魚を捕まえるような、ダイビングキャッチというやつ。クチバシの先に50gの体重を乗せて、突撃!
結果はまずまず。インコはオウム系だから、口の先は内側に曲がっていて、殻をむきながら種子を食べるには便利だけれど、実をつついたりするには、ちょっと不便。だから思いきってチャレンジする意欲が必要だってことだ。
でも、やっぱり食べにくいからオカンにカットしてもらいたいな。そこだけは現状維持で。
/ koharunrun♪
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